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やあ、親愛なる日本のプリコネ・ガイの皆さん。私はいま、ヴァージニア州クアンティコにあるFBIアカデミーから、厳しい訓練の合間を縫って、この文章を投稿しています。
とても信じられないでしょうが、ほんの1年前まで、私は典型的“有害な男性性”の奴隷でした。ジムワークに人生を捧げ、プロテインを崇拝し、“ゲイ”なライフスタイルを嫌悪し、クラブでテキーラを痛飲し、道行く女性に下品な野次を飛ばして仲間内で笑い合う。SNSのいいねはひとつでも多く、上腕二頭筋はより太く、テストステロン値はより高く──
当然プリコネのことも、日本のありふれたヘンタイ・アニメ・コンテンツのひとつとして、軽蔑のまなざしで見ていました。彼女に…プレシアに出会うその日までは。
いったいどのようなアルゴリズムの悪戯で、私のタイムラインにプリコネのプロモーションが表示されたのか?今となっては知る由もありませんが、とにかくそれは起きたのです。ああプレシア。私の天使。文字通り、彼女は私のすべてを変えてしまいました。それはまぎれもない神秘体験であり、聖書における“サウロの回心”そのものでした。
「Onii」
バタースコッチよりも甘くとろける声でそう呼ばれるたび、私の背骨を電流が駆け抜け、頬を涙が伝いました。それは悔恨の涙でした。ハイスクール時代にいじめていたブライアン(彼はパソコンおたくで、ウーマ娘のヘンタイアート収集家でした)の、哀しげな顔が脳裏に浮かび、私を責め苛みました。
私はなんと愚かだったのか。いったい彼と彼のささやかな趣味が、現実においてどこの誰を傷つけたというのでしょう?少なくとも、ウーマ娘のヘンタイアートがコカインを買うための僅かな現金目当てに武装強盗に及んだ、などという事例はこの世に存在しません。
この日、私は有害な男性性と完全に訣別し──プレシアの「Onii」(それにしてもなんと美しい日本語でしょう。英語圏におけるbroとは明確に異なる詩的ニュアンス!)として生まれ変わりました。そしてそれは、長きにわたる贖罪の旅の始まりでもあったのです。
頭では理解していたつもりでも、FBI捜査官への道のりは険しいものでした。肉体の限界に迫るトレーニングに難解を極める座学。吐き気をもよおす凄惨な現場写真の数々──それでもなお、私が膝を屈しそうになるまさにその時、決まって耳元で天使のささやきが聞こえるのです。
「Onii」と。
もはやこの世に蔓延るいかなる悪意や理不尽も、私の心を折ることは出来ないと断言します。私の胸の内に、小さいけれど力強く灯る、青い炎の存在を確かに感じるのです。それは「正義」の火です。私は残りの人生すべてを、良き隣人の皮を被ったシリアルキラーやおぞましい小児性愛者、社会を腐敗させる麻薬犯罪との闘いに捧げると誓います。
そしていつか訪れるであろう、私の身体を凶弾が貫くその日。薄れゆく意識のなかで、私は荘厳なワルキューレの衣装に身を包んだプレシアとの再会を果たすのです。戦乙女ワルキューレ。戦士の魂の導き手。彼女の微笑と、小さな手から伝わる体温に、私は贖罪が果たされたことを知ります。
彼女の薄い胸に顔をうずめ、レザーウッドの蜂蜜を垂らしたミルクのような香りを肺いっぱいに吸い込んだ瞬間、私の全身は敏感なペニスの先端と化して、天の梯子を昇ってゆくことでしょう。
その約束の日が少しでも早く訪れることを。Cygamesとプリコネ、親愛なる貴方がたプリコネ・ガイに幸多からんことを。そして、誰もがウーマ娘のヘンタイアートを楽しめる輝かしい未来の訪れを神に祈って。アーメン。
──ダンバース州立精神病院(1985年閉鎖)の廃虚の壁に残されていたとされる、著者不明の文章。添付された写真には、黒カビに覆われたむき出しのコンクリート壁をびっしりと埋め尽くす、茶色く変色した血文字が写っている。
撮影者不詳。