美術館が「人間の身体の標準」という概念を維持し、強化している一例だな。子どももそうだし、車椅子利用者もそうだ。もちろん低い位置から見える絵にも価値はあるという議論は可能だが、しかし「真正面から見たものがその絵の本来の姿だ」という感覚は多くの人の中に根強い。もし低い位置から見た絵にそんなに価値があると思うなら、全作品を2.5mくらいのところに掲げたっていい。あるいは上から見下ろす絵だって価値があるんだろうから、そしたら床から50cmくらいのところに全部飾ろうよ。
6歳とゴッホ展に行って夜のカフェテラスを3週した。私が撮った写真を見せたら、
6歳が「僕が見たのはもっと遅い夜だよ」と言うので、もう1回並んで6歳に写真を撮ってもらった。視点で見え方が変わるとは思わなかった。抱き上げて見せたら「夜が明るくなったね」と言っていた。