【お知らせ】
東京駅の地下に、森ができました。
2026年3月20日、バスターミナル東京八重洲 地下Aが開業しました。
北陸を拠点に風景写真を撮り続けてきた僕が、この場所のために約2年間向き合ったプロジェクトになります。
館内に設置された「緑陰フィルム」は、最大約7mの風景写真が、東京駅八重洲側の地下動線を構成する約200m超の通路に連続して配置されています。ここは立ち止まって鑑賞する場所ではなく、高速バスで全国各地へ向かう人たちが歩きながら通過していく空間です。
地下にいながら森の中にいるような没入感を意図し、奥行きや空間との馴染みを意識して撮影しました。
これらの森の景色は、毎日通っても飽きないこと、そして、バスに乗る前のあの高揚感を、風景が静かに後押ししてくれるようなイメージで撮影しています。印象的な一枚をつくるのではなく、並べた時に途切れず、空間の流れの中に収まりながら、どこかへ行きたくなる風景であること。四季折々の森の風景を1年かけて撮影し、施設内にある大型ガラススクリーンに投影される映像の撮影も担当しました。
通路の中で使われるという前提で風景を選ぶと、写真に求めるものが変わりました。選定基準が「見るもの」から「そこにあるもの」に。風景が建築に溶け込んだとき、写真であることを忘れる。それがひとつの目標でした。
東京の入口で、旅の起点となる場所に、日本の森や季節が並んでいます。人と、場所と、旅をつなぐ空間。東京駅八重洲口の地下からそのまま辿り着けます。近くを通る際にご覧いただければ幸いです。
バスターミナル東京八重洲 地下A
(TOFROM YAESU TOWER 地下2階)
緑陰フィルム風景・竣工写真:Misaki Nagao