福岡県議会のハワイ視察問題について、数字を並べます。
一般的なハワイ出張で使われるホテルの相場は1泊200ドル前後、3万円程度です。
国家公務員の旅費法が定めるホノルルでの宿泊基準額は、一般職員で1泊4万7000円、総理大臣でも7万5000円です。
福岡県議会がシェラトン・ワイキキで支払ったスタンダードルームは1泊11万4600円、副議長のデラックスタイプは1泊13万3300円でした。
議長は会見で「一番安いホテルを選んだ」と説明しました。
事実として、選択肢に挙がっていたのはロイヤルハワイアン(1泊12万3300円)、カライワイキキビーチ(同11万8100円)、シェラトン(同11万4600円)の3択でした。
3択の中では確かに最安値です。ただし3択すべてが1泊11万円を超えるラインナップです。
2022年以降の視察でシェラトン・ワイキキへの宿泊は4回に上ります。
見積もりを依頼した2社の旅行会社が、毎回ほぼ同じホテルを候補として挙げていました。
議会事務局は「条件を伝えるだけで、ホテルの選定は各旅行会社に任せていた。条件をもとに安いホテルから選んだら自然とそうなった」と説明しています。
2024年1月から2025年11月までに実施した海外視察は16件です。
そのすべてで、当初の契約金額から事後に増額されています。
当初の契約額は16件すべてが、随意契約(特定企業と競争入札なしで直接契約できる制度)の上限金額内に収まっていました。
最大のケースでは99万円が最終的に1025万円となり、10.3倍に増額されています。
地方自治法は、公費を使う契約について原則として競争入札を義務づけています。
随意契約はあくまでも例外的な扱いです。
九州大学法学研究院の出水薫教授は、今回の契約手法について「違法性はないが、ある種の脱法行為」と指摘しています。
業者は県内4社に絞られており、うち1社が16件中9件、約5000万円分を受注しています。
3泊4日の2025年ハワイ視察はビジネスクラス・通訳・経費含め総額1190万円超、議員1人あたり約300万円です。
2023年度からの3年間で海外視察は25回、公費総額は約2億8000万円に達しています。
47都道府県と20政令指定都市を対象にした2023年度のアンケートでは、費用・参加人数ともに福岡県議会が全国最多でした。
視察後の報告書提出義務はなく、成果の公表もされていません。議会事務局は報告書が実際に作成されているかどうかを把握していないと回答しています。
議長は会見でこう述べました。
「私あの…"海外旅行"は続けます。あっ……"海外旅行"じゃありません"海外活動"です」
言い間違えた言葉が、どちらの実態に近いかは、上記の数字が示しています。
批判が高まる中、服部知事は6月1日、旅行会社との契約を競争入札に切り替える新ガイドラインを発表しました。
議長は「運用指針を遵守する」と返答しています。
しかし報告書の義務化、成果の公表基準、宿泊費の上限設定については現時点で明確な方針は示されていません。
手続きの透明化と、税金の使途を説明する義務は、別の問題です。
【会見】「海外旅行は続けます…あ、海外活動です」議会のハワイ視察で1泊11万円のリゾートホテル、説明中に言い間違え
news.livedoor.com/article/de…
福岡県議会の議員らによる高額な海外視察が問題視されている中、議長が記者会見を実施。海外活動に関して「その考えを一切変えることはない」とした。