私は台湾人です。
東日本大震災から15年。
この時期になると、毎年思い出す小さな出来事があります。
あの日、私はまだ学生でした。
学校から家に帰ったとき、母が「早く来て、テレビ見て」と呼びました。
画面には、
高い津波が町をのみ込んでいく映像が流れていました。
もう子どもではない年齢でしたが、
あまりにも現実とは思えない光景で、
しばらく思考が止まったような感じでした。
「何が起きたの?」と聞くと、母は
「日本で大きな地震と津波があって、
日本の人たちが今とても大変なんだよ」と言いました。
そして母は、
「少しだけど募金しようと思う」と言いました。
私は「私も出したい」と言って、
自分の部屋に戻り、ずっと貯めていた500元を持ってきました。
本当は、友だちと遊びに行くために貯めていたお金でした。
そのとき母はこう言いました。
「心から誰かを助けようと思う人がいれば、
みんなが大変な時でも、きっと希望は生まれるよ。」
振り返ると、
あの時の私たち家族の反応は、
きっと当時の多くの台湾の家庭と同じだったと思います。
特別に感動的な話ではありません。
ニュースを見た瞬間、
「何かできないかな」と思う。
それが多くの台湾人の最初の気持ちでした。
大人になってから、
母があの時言っていた言葉の意味が少し分かるようになりました。
希望は、
人と人が支え合うところから生まれるものなんだと。
そして15年たった今でも、
日本と台湾はあの時のご縁を大切にしながら、
困ったときにはお互いに手を差し伸べています。
15年前、
台湾でニュースを見ていた子どもでした。
今も、
あの日を忘れていない台湾人の一人です。
🇹🇼🤝🇯🇵
3.11 14:46