【悲報】
ビタミンC大先生、重症熱傷患者に有害であることが示唆され試験中止に。
JAMA掲載。
VICTORY試験になります。
重症熱傷患者に
高用量ビタミンC点滴
を入れたら助かるのか?
という、昔から熱傷界隈で議論されていた超重要PhaseⅢ試験の結果が出ました。
まず前提として、、
重症熱傷では
大やけど
↓
活性酸素大量発生
↓
血管ボロボロ
↓
全身浮腫
↓
ショック
という流れが起こります。
なので昔から
「抗酸化作用のあるビタミンCを大量投与したら良いのでは?」
という考え方がありました。
実際に昔の研究では、
輸液量が減った
人工呼吸器期間が短くなった
などの報告もあり、、、
今回のVICTORY試験は、
そんな長年の仮説に決着をつけるための国際共同PhaseⅢ試験です。
対象は、
体表面積20%以上の重症熱傷患者238例。
ビタミンC群120例
vs
プラセボ群118例
にランダム化しています。
ビタミンCは
50mg/kgを6時間毎、96時間投与。
結果は、、
主要評価項目(28日死亡+臓器障害)
ビタミンC群:40.8%
プラセボ群:29.7%
P=0.06
有意差はつかなかったが、、
まさかの
ビタミンC群の方が悪い結果
さらに衝撃だったのは死亡率。
28日死亡率
ビタミンC群:15.0%
プラセボ群:7.6%
P=0.001
ほぼ2倍。
病院死亡率も
ビタミンC群:23.3%
プラセボ群:16.1%
で有意に悪化。
その結果、
予定症例数666例を待たずに
有害性・無益性基準を超えて試験中止。
DSMBからストップがかかりました。
あまり見たくないタイプの結果です。
Discussionを読むと
原因不明!?
ただ
①活性酸素は悪者だけではない
②高用量ビタミンCによる腎障害
③免疫応答への悪影響
などが考察されています。
そして個人的に面白いのは、
これ実は敗血症領域で既視感があります。
皆さん当然ご存知ですよね!!
2022年のLOVIT試験、NEJMで出た時私もビビりました。
高用量ビタミンCは
死亡または持続的臓器障害
を増やしました。
当時かなり話題になりましたよね
今回の結果を見ると、、
ビタミンCやべぇなという感じ
オンコロジー界隈でも
がん患者でビタミンC好きな人がいますが感染症が被ると、マジで大事になるんで怪しい自由診療で分からんで打ったらだめですよ!!
【NEJM】
Intravenous Vitamin C in Adults with Sepsis in the Intensive Care Unit | New England Journal of Medicine
share.google/V0kGGYsZNyhjjMu…
生体はそんな単純ではありません。
今回のVICTORY試験は、
「活性酸素を消せば良い」
という教科書的発想に対し、
RCTで真正面からNOを突きつけた試験と言えるかもしれません。
医療は本当に難しいですね。
こういう臨床試験は社会正義だと思ってる。