「IPC制御=現場での長期安定稼働に不安」と言う人は、IPCを「ちょっと頑丈なWindows PC」くらいの理解でいるのだと思う。
だとしたら認識が古い。
海外では、製造業の中でも特に安定稼働に厳しい半導体製造装置にPCベースの制御が使われることは珍しくない。半導体製造装置に限らず、レーザー加工機/レーザー工作機械、検査装置、包装機、射出成形機など、IPC制御が使われるケースは普通にある。
正直に言うと、「IPCであっても堅牢性・耐久性・保守性はレガシーPLCと全く同等」とは言い切れない。(全く遜色の無いIPCも存在するが、全てのIPCがそうではない)
では、IPCをどうやってレガシーPLCの長期稼働レベルにまで持っていくのか。
ここで重要なのが「保守設計」という設計領域。IPC制御でシステム構築する制御設計者は、たんに電気図面を描いたりPLCプログラムを作るだけでなく、保守運用に関する設計まで行う。この「保守設計」の工程があるからこそ、レガシーPLCからの置き換えが可能になる。
あと、もう一つ言っておきたいのは、製造業X民の多くは、おそらく私のことを「IPC > レガシーPLC」の人だと認識していると思う。私はそんなことは一言も言っておらず、ケースバイケースだと発言している。何も「ガラガラポンな装置にIPCを使え」とは言っていない。
「IPCは安定性に不安、レガシーPLCは安心」
すぐにこういう二項対立に持っていきたがる人達に対し、「その対立軸だけで見るのは雑でしょ」と言っているだけだ。
実際に、装置に付加価値を付けるのは制御だと思っている。そして、制御の幅を広げるにはIPCという選択肢は自然に上がってくる。
実際に上に挙げた半導体製造装置、レーザー加工機/レーザー工作機械、検査装置、包装機、射出成形機などでIPC制御が使われるのも、単なるPLCの置き換えという話ではない。