素晴らしい怪文書なのに最後まで読んで本当に心の底から爆笑してしまった
俺が小学生の頃な
近所の市民プールにクラスメイト何人かと
遊びに行った事があったんよ
今日みたいな暑い日でさ
プールサイドを歩いている時
美味しそうな屋台へ目を向けたほんの一瞬の間に
一緒に来てた友達とはぐれてしまったんよ
やっべぇ〜、どうしよ、って
周りをキョロキョロしながら歩いてたらさ
『君』
って背後から声をかけられてさ
振り向いたらすっげー綺麗なお姉さんが
3人立ってたんだ
『どうしたの?迷子?』
って最初に声をかけてきてくれた
優しそうなお姉さん
莉波お姉さんっていう人
わざわざしゃがんでさ、俺と目線を
合わせながら話してくれるんだよ
でもあんまりにも急な出来事なんだから
『えっと、えっと』
ってしか喋れなくてさ
そしたら隣にいたオレンジ色の髪をした
清夏お姉さん、だったかな
『今日は特に人がごった返してるからねー、
無理もないわ〜。探してるのはお母さん?
どっかで待ち合わせとかしてる感じ?』
見た目はTHE・ギャルって感じでさ
こっちもこっちで初対面なのに
フレンドリーに話かけてくるんだ
距離感がすっげぇ近くて、ドギマギしながらも
『と、友達と来てます。
流れるプールの方、行く途中で……』
って答えたらさ
『じゃあ一緒に探しに行こうか。
ほら、手を貸して?』
もう1人のカッコいいお姉さんに
急に手を握られてさ
流れるプールのある方まで連れてってくれたんだ
手を繋いでくれたのは麻央お姉さんって人で
小学生の俺とそんなに変わらない位の身長で
可愛らしいのにどこかカッコいい、
そんな不思議な人だった
手を繋いで、お姉さん達と一緒に歩いてる間
ずっと心臓がバクバクしてた
最初は友達とはぐれて不安で
ドキドキしてた筈なのに
その時だけは違ったんだ
友達の事とか、無事に合流出来るかとか
そんなの考えてられなかった
歩いてる最中、色々と話しかけられてはいたけど
俺は見知らぬ人に親切にしてもらった事と
綺麗なお姉さん達に囲まれている
この状況がなんだか恥ずかしくて
ずっと地面を見ながら返事をしてた
流れるプールの傍までいったら
友達が監視員のお兄さんに
話しかけてるのを見つけてさ
あっちもはぐれた俺を
探そうとしてくれてたんだよな
居ました、あれです、って指をさしたら
『もう迷子になっちゃ駄目だよ』
って莉波お姉さんが頭を撫でてくれたんだ
俺はまた恥ずかしくなって
撫でられてる間、顔も見れなくて
顔真っ赤にしながら、
俺はやっぱり地面を見てた
すると友達が俺に気づいてさ
こっちにやってきたんだ
どこ行ってたんだよ〜なんて
肘でグリグリなんかして来やがってさ
『誰、このお姉さん?お前の知り合い?』
『いや、さっきそこでたまたま……』
ってここに来るまでの経緯を話してたら、
『せっかくだからさ〜、良かったらこの後
私達のステージみんなで見に来てよ!』
紫雲お姉さんが言うんだ
(ステージ?)
って俺達がキョトンとしてたら、麻央お姉さんが
『実は僕たち、アイドルをしていてね。
初星学園って、聞いた事ないかい?』
後々調べてみたら結構近所にあってさ
こんなに近くにあっても、興味無い事は
知らないもんなんだなぁ〜、なんて思った
『これ、チケットあげるから絶対観に来てね!』
って人数分のチケットを握らされてさ
タダで貰っていいのか、とか色々遠慮したけど
『待ってるからね』
去り際のその一言を聞いた瞬間
俺達の午後の予定は
もう決まってしまっていたんだ
昼過ぎ頃、ステージのセットが
組まれてる広場に向かってさ
お姉さん達のライブを観た
客席から見えるお姉さん達は
さっきより距離は遠いけど
とっても綺麗で、可愛くて、
カッコよくて、楽しそうで
俺達の一人一人の傍に
寄り添ってくれてる感じがしてさ
気づいたら観てる俺達も段々楽しくなってきて
観客の誰よりも声を上げて楽しんでた気がする
帰り道は当然、初星学園のお姉さん達の
話題で持ちきりだった
プールから帰ってきてからも、
家のパソコンでお姉さん達のライブ映像や
曲なんかをYouTubeで観たりしてさ
俺はあの3人のお姉さん達にどっぷりと
ハマってしまったんだ
『もしもまたライブを観に行ったら俺の事、
気づいてくれるかな。覚えててくれてるかな』
って夜布団にくるまりながらずっと考えてた
あれ、誰だこんな時間に
えっ警察?
死刑??今から???俺が??????