膵癌治療で久々に大きなブレイクスルー。
ステージ4の患者に対してここ数十年で最も大きな進捗
・膵癌の約90%に関与する「KRAS/RAS」を直接狙う新薬Daraxonrasibが第III相試験で成功
・転移性膵癌患者の生存期間中央値が約6.6か月→13.2か月に延長(ほぼ2倍)
・まだ根治ではないが、数十年間大きな進歩が少なかった膵癌治療を変える可能性があり、mRNAワクチンなどとの併用にも期待
人類とがんの戦いの歴史に、大きなブレークスルーが生まれました
治療が非常に難しい膵癌に対して、新薬Daraxonrasibが大規模な臨床試験で、現在の化学療法を大きく上回る効果を示しました。転移性進行膵癌の患者さんで、1年生存率を18.7%→53.3%へと改善。発疹や口内炎など注意すべき副作用もありますが、膵癌治療に明るい光が差し込んだことは間違いありません
本薬は米国内で近くに承認される見込みが高まりました。世界の患者さんに届くにはまだまだ時間がかかると思われますが、膵癌患者さん達が本当に心待ちにしていた新薬の登場です。多くの患者さんの元に早く届くことを願います
膵癌はRasという遺伝子変異が原因で主に起こっているがんです。そのため、この原因を叩くお薬が長年研究されてきました。しかし、この創薬は技術的に簡単ではなく、40年以上にもわたる本当に長く苦しい戦いがありました。この苦しい挑戦に対して、世界のがん研究者の叡智が集結して、徐々に、徐々に、新技術を開発していって、ついに大きなブレークスルーへと繋がりました。我々がん研究者にとっても本当に嬉しい知らせです