YYはこれまで、多くの聴覚障害のあるユーザーの皆様に関わっていただきながら、開発を続けてきました。
最近では、ユーザーとしてだけでなく、チームメンバーや関係者、協業や取引先としてより深くYYに関わってくださる方も増えてきました。
最近、いろいろな事で想う事もあり、このタイミングで改めて明確にしておきたいと思います。
YYチームが技術として向き合っている中心領域は、これからも「音声や音を可視化すること」です。
音声言語を主なコミュニケーション手段としない方々が関わってくださるようになった今でも、YYは独自の音声認識システムをコアに、「音声や音を見える形にする」ことを専門領域として深めていきます。
もちろん、関わってくださる方々の背景や想いに触れる中で、揺れる気持ちがないわけではありません。
それでも、音をコアとするチームだからこそ、YYとして何を中心に置くのかを曖昧にせず、これからも技術開発と社会実装を進めていきます。
※最近はメンバーも増えてきたため、私自身も挨拶や簡単な手話を少し覚えていきたいと思っています。
私は、音声認識アプリ「YYSystem」の開発者である中村と申します。
今回のイベント中、数名の方から「中村さんは手話を使わないのですか?覚えないのですか?」というご質問をいただきました。
過去に手話を学ぼうと思った時期もありましたが、現在は明確に「使わない/覚えない」と決めております。
その理由は、私は聴者であり、聴覚障害のある方々が使用する音声認識アプリの開発者という立場を取っているからです。
もし私が手話を習得してしまうと、つい手話でコミュニケーションを取ってしまい、本来アプリが必要とされる状況を体験することができなくなります。
実際、過去にろう者の方々の集まりに参加させていただいた際、周囲の方が全員手話で会話されており、私はその場で完全に孤立した経験があります。
そのときの感情を、私は今も鮮明に覚えています。
そして、それこそが日常的に聴覚障害のある方々が直面している「意思疎通の壁」なのだと深く実感しました。
このような体験を忘れず、常にその「壁」を意識しながら、聴者としての立場からできることを考え、アプリの開発を続けてまいります。