息子の小1の時の担任が専門が算数だった。最初の保護者会で言われた。
「保護者の皆様、お子様には家事を何か1つ任せてください。簡単なのでいいです。手伝いではなく完全に任せてください。そうすると、自分で手順や時間のやりくりを考えるようになります。数の多いとか少ないとか補充とか。これが実は算数の能力を伸ばします。
小1の子に鉄1kgと綿1kgどっちが重い?と聞くと、生活体験の豊かな子ほど、一瞬迷うのです。答えはどちらも同じ重量なのですが、質量や体積などを頭に浮かべて色々な条件を多面的に考えることが算数や、ひいては数学にとても重要になってくるんです。算数の力を伸ばしたければ、家事をやらせてください。(ニコッ)」
と言われた。息子に何をやりたいか聞いたら、家族の朝食を作ると言った。それは流石に大変では?と言ったけど、3年間トーストとサラダ、ゆで卵、紅茶の用意まで完璧にやっていた。偶然かもしれないが、彼は工科大学に進学し、今はエンジニアをやってる。
算数が数字いじりだけではないこと、「感覚的にはこのぐらいの答えの筈だ」からの正解を導く感覚は、日常生活の経験がある程度の年齢までは役に立つのは本当だと思う。
あと息子は料理が上手くなったので小1の担任には今も感謝している。
面白い授業だなと思った。
例えば40mLの水と30mLの水を足したら70mLになる。
でも40℃のお湯と30℃のお湯を足しても70℃にはならない。
じゃあ、
「どういう時に足し算を使えて、どういう時には使えないの?」
と小学1年生に聞かれたら、どう説明する?
大人なら「平均」だとか「熱量」だとか言える。
でも小学1年生はそんな概念をまだ知らない。
だから先生は、知っている知識を説明するのではなく、子どもが今持っている世界観だけを使って橋を架けなければならない。
40個のリンゴと30個のリンゴは足せる。
でも40歳のお父さんと30歳のお母さんを足して70歳にはならない。
そんな例を使いながら、
「数字なら何でも足せるわけじゃないんだ」
という感覚を育てていく。
実はこれ、知識量の勝負ではなくて、
相手が今どこまで理解できるのかを見極める力の勝負なんだろうなと思う。
先生ってすごいよね。