大学附属小学校の場合、学力試験がなくても、家庭の教育意識や教育環境に加え、行動観察や面接などによる選抜があります。そのため、地域の公立小学校のようなランダムな児童集団とは異なる特性を持つ集団になっている可能性があります。
また、1年生の段階から授業進度が比較的速い学校も多く、公立小学校であれば半年ほどかけて定着を図る平仮名や数概念についても、十分な時間を確保しにくい場合があります。
そのため私の臨床では、大学附属小学校や私立小学校に通うお子さんについて、「1年生の早い段階から授業についていくことが難しい」という相談を受けることが少なくありません。
私立小学校や大学附属小学校で、入学後早い段階から学習面の相談を受けることが少なくありません。
私学や附属校では、学力試験だけではなく行動観察や面接などを通じた選抜が行われるため、地域の児童集団をそのまま反映したサンプルではないと思います。
一方、公立学校は発達特性、家庭環境、学力、文化的背景など、非常に多様な子どもたちが集まる場です。発達支援の現場としては、むしろ公立学校が最前線と言えるかもしれません。
そのため、発達障害や学習困難に関する研究を考える際には、附属校だけでなく、公立校や地域の子どもたちを含めて検討することが重要だと感じています。
現場で相談を受けていると、「どの学校に通っているか」以上に、「どのような認知特性を持っているか」の方が、学習上の困難を理解する上では本質的なのではないかと思うことがあります。