カナダの2025
揺れる「カナダ・ファースト」からの大逆転劇
(長文ですが、ぜひ読んでください📚)
今年初め、カナダの政治風景は明らかに“保守色”が強まっていた。
ピエール・ポワリエーヴル率いる保守党は「カナダ・ファースト!」を掲げ、生活費の高騰や移民政策に対する国民の不満を鋭く捉え、注目を集める。さらに、若年層の支持も広がっていたことが報じられていた。
しかし、春になってその勢いには暗雲が立ちこめ始めた。
米国との貿易・関税を巡る緊張が急浮上。
さらに、トランプ米大統領が
「カナダを米国の51番目の州に」という意味合いとも捉えられる発言を、カナダ国内に衝撃が走った。
この圧力のもと、国内産業・雇用に不安が広がり、「カナダ・ファースト」と唱えるほど、逆に“自国リスク”が見えてきた。
そして夏。
国民の空気に変化が現れる。
「強い主張よりも、安定」
「対立よりも、実行可能な政策」
といった声が増え、そんな中で静かに支持を拡大していたのが、マークカーニー率いる自由党。
ゴールドマンサックス出身、元イングランド銀行総裁、金融・経済のプロという異色の経歴を持つカーニー氏は、“Canada Strong(カナダを強く)”の旗を掲げ、対話と協調を重視するリーダーとして注目された。
その後、カーニー氏は議員・首相の地位を確立し、わずかな議席差ながら与党として政権をスタートさせるに至った。
一方、トランプ氏が再度話題に浮上。
10月末には「カナダとの貿易交渉を再開しない」と宣言し、オンタリオ州政府の広告を巡る非難と追加関税の発表で、カナダの“アメリカ依存”がさらに問い直される展開となった。
そして数日前、予想外の動きが。
保守党の一部議員が離党・自由党に合流。
支持の流れが「分断」から“再結集”へと変化しつつあることが、政治アナリストによって指摘されている。
11月6日。
カナダでは2025年度予算案の決議を目前に控えている。
この予算案は、
🔹 過去5年間で約2,800億カナダドル(文書では5年間で約2,800億ドル・着手額は約4,500億ドル相当)をインフラ/住宅/再生可能エネルギーなどに投資することが明記されている。
🔹 同時に、2025/26会計年度では700億ドル超の赤字が見込まれており、経済再建のための大胆な賭けとも受け取られている。
これは、カナダが「強くなる」ための挑戦なのか、それとも新たな嵐の始まりなのか。
貿易・関税の混乱を経た今、カナダは「内向き」から「再び外へ」、つまり海外・多国籍との連携に舵を切り始めている。
米国との関係修復、EU・インド太平洋諸国との新たな貿易協定、グリーン経済・AI産業への共同投資
これらは“対立”ではなく“協調”を重視する方向性を象徴している。
分断の時代を越え、いまカナダは新しいページをめくろうとしている。
静けさの中にも、確かな熱を帯びて。
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@isashinichi @okamoto3nari